歓迎のご挨拶

綾部市 山埼 善也 市長

第2回あやべ水源の里トレイルラン50K/15Kに全国各地から多くのランナーの皆様にご参加いただき心から歓迎申し上げます。

トレイルランニングは、近年の健康志向の高まりや自然空間の癒しなど、愛好者が増え続け、全国津々浦々で大会が開催されています。そのような中で、昨年の第1回大会では、ランニングサイト「ランネット」で全国2位に選ばれ、大変嬉しく思っています。

大会の舞台となる上林地区は、京都丹波高原国定公園の豊かな自然や山々の中にひっそりと佇む国宝二王門などの歴史的建造物に代表されるように、自然空間と文化遺産が融合し、ここでしか味わえない魅力が沢山あります。

ゴール地点やエイドステーションでは、地域の特産品を準備していますので、選手の皆様には、本市の自然や歴史、食、地域住民との触れ合いを楽しみながら駆け抜け、ゴール後にはあやべ温泉で疲れた体をゆっくりと癒して、綾部の魅力を満喫していただけると幸いです。

また、会場近くには人気スポットである、シャガ・ミツマタの群生地があります。ミツマタの黄色の可憐な花が山一面に咲き誇り、幻想的な風景が広がっていますので、是非お立ち寄りください。

結びに、本大会のご成功と、選手の皆様が無事完走されることを心から祈念申し上げ歓迎の言葉とします。

NPO法人 北近畿みらい 四方 八洲男 理事

嬉しい!

NPO法人 北近畿みらい 理事長
四方 八洲男

私は、20世紀の終り(一九九八年)に綾部市長に就任した。その時のスローガンのひとつに「21世紀は農業農村の時代だ」ということを掲げた。戦後の経済成長と重厚長大の工業の発展で農村の若者が吸いこまれ、過疎高齢化が一気に進んだ。
しかし、人間にとって父性(工業都市)だけでは駄目、母性(農業農村)が求められる時代が必ずやってくる、ということを確信していた。「一周遅れのトップランナー」という言葉があるが、それだ。
「明日の農には夢がある」というシンポジウムを毎年開催し、閉校になった小学校を活用して「里山ねっと・あやべ」という交流施設や800年の歴史をもつ黒谷和紙の体験研修の場を設けた。ベッドタウンの大阪府池田市との交流も手がけ、90のビニールハウスを持つ農業法人・農夢も三セクで設立した(今は民間会社に移管)。
そして、最後にとりあげたのが「上流は下流を思い、下流は上流に感謝する」―水源の里だった。
人は、経済(物)追及と刺激だけでは「あゝ、生きていてよかった」と言うことにはならぬ。小川のせせらぎ、木の葉の音に耳を澄ませ、新鮮な空気を胸一杯に吸うことで「生」を感じる。母性が必要なのだ。
水源の里を大事にするのは、決して福祉的な発想ではない。下流の人々(都市部の人々)にとっても絶対に必要な地域なのだ。
そんな水源の里を巡り地元の皆さんと交流していただく「あやべ水源の里トレイルラン」。このイベントを心から歓迎する。嬉しい!
参加者の皆さんが水源の里の皆さんとのご縁を大切に、これからもさまざまな交流を始めていただくことを切望している。深く豊かな自然と大地にしっかりと足をつけた人々が待っている。